1310年、フランスのルーアンで、町の靴屋が縞模様の服を着ていた罪で死刑を宣告された。
というのも、縞模様は「悪魔の服」とされていたから。
シマウマまでも「悪魔の獣」と呼ばれたという。
元々は、カルメル会の修道士のマントが縞模様だった。
1254年、十字軍を終えたルイ9世がパリにカルメル会の修道士たちを連れ帰ったところ、信者に縞模様を着るように迫った。
しかし、パリ市民からは受け入れられず、教皇が修道士たちに縞模様禁止令を出すほどだった。
カルメル会の修道士たちは「禁じられた兄弟たち」“Les Frères Barrés”と呼ばれるようになった。
縞模様が受け入れられなかった理由として、聖書のレビ記19章19節に登場する「二種の糸で織った衣服を身に着けてはならない。」が縞模様のことだと解釈された、
Leviticus 19:19 レビ記 19章19節
Keep my decrees.
あなたがたはわたしの定めを守らなければならない。Do not mate different kinds of animals.
あなたの家畜に異なった種をかけてはならない。Do not plant your field with two kinds of seed.
あなたの畑に二種の種をまいてはならない。Do not wear clothing woven of two kinds of material.
二種の糸の混ぜ織りの衣服を身につけてはならない。
異教徒(イスラム教)の羽織るローブ(ジェラバ)に縞模様があった、
縞模様が目の錯覚を起こして距離感がつかみにくくなることから人に恐怖感を与えた、などが挙げられている。
縞模様は目立つため、劣った者と優れた者を区別するために使われるようになった。
そして社会的に身分の低い人、囚人、売春婦、道化師、ハンセン病患者、使用人の服、アフリカ人(奴隷)、ユダヤ人(第二次世界大戦中の強制収容所の制服)の服として定着した。
古いフランス語では“Les Frères Barrés(禁じられた兄弟たち)”の「Barrés」は非嫡出子(愛人の子)を意味するため、非嫡出子も縞模様を着させられた人々だった。
時は流れて18世紀に入ると、身分を低い人を表す縞模様が、フランス革命、アメリカ独立戦争などで自由の象徴とされるようになる。
これが国旗へとつながっていくのだった。
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